宝石の種類と特徴をわかりやすく解説
2024/08/10
宝石は、地球の体中で形成された美しい鉱物や鉱石であり、私たちの生活に彩りを添える存在です。その輝きや色合い、形状は多種多様で、太古から人々に愛されてきました。宝石はその魅力だけでなく、様々な意味や象徴を持ち、運や幸福をもたらすと信じられているものも少なくありません。この記事では、代表的な宝石の種類やそれぞれの特徴、さらに宝石の選び方についてわかりやすく解説します。宝石の世界を知ることによって、自分自身にぴったりの一品を見つける手助けになれば幸いです。
目次
1DIAMOND ―ダイヤモンド―
ダイヤモンドの名前の由来は、ギリシャ語の adamazeni (アダマス)が語源で「征服されざる者」という意味があります。地球上でもっとも固い宝石であり、何ものもダイヤモンドに傷をつけることができない「不変の宝石」なのです。そして、いつまでも変わらない「永久に変わらぬ愛の証」として結婚の誓いにダイヤモンドを送るようになりました。またみなさんがよく知っているダイヤモンドの形に「ラウンドブリリアント・カット」と呼ばれる58面にカットされたダイヤモンドは、上から見ると「アロー」と呼ばれる8本の矢が見えます。そして裏面から見ると8個の「ハート」が現れることから「ハート&アロー」と呼ばれ、キューピッドの矢がハートを射抜くというイメージから『愛する人のハートを射止めた宝石』=『愛する人に贈る宝石』と呼ばれるようになりました。
ダイヤモンドはその硬さ故にカットが困難な宝石であったため、何世紀もの間、本来の美しさを輝かせることができなかったのです。そしてようやく17世紀に誕生した新たなカット技術によって、現在のようなブリリアンシーを手に入れることができました。そして19世紀に入ってようやく現代のカットに至ったのです。
またダイヤモンドは、その輝きの美しさから宝石の中の宝石と呼ばれています。もっとも有名なダイヤモンドはイギリス王室が持っている「カリナンⅠ」と「カリナンⅡ」ではないでしょうか。この2つのダイヤモンドは1905年に南アフリカのカリナン鉱山で発見された史上最大のダイヤモンド原石(3106カラット)で、後にイギリス王室のエドワード7世に献上されました。その後、9つの大粒ダイヤモンドと、約100粒の小粒のダイヤモンドにカットされました。その中で最も大きな「カリナンⅠ」(530.2カラット)は十字架の王常笏へ、また「カリナンⅡ」(317.4カラット)はインペリアル・ステート・クラウンに組み込まれました。現在でも王位継承の戴冠式などに使われていますが、ふだんはロンドン塔の展示室で見ることもできます。
ダイヤモンドのグレード
ダイヤモンドの品質を知るための「4つのC」
ダイヤモンドは多くの宝石の中で唯一「グレーディングレポート(鑑定書)」があります。そのレポートによってダイヤモンドの価値を知ることができます。この鑑定書を参考に自分がどにようなダイヤモンドを選べばよいのかの判断ができます。また同じグレードのダイヤモンドでもお店によっての値段の違いなども知ることができます。
1つ目の「C」=カラット、カラット(ct)とは、ダイヤモンドの大きさではなく重さです。1ct=0.2g
で、これは昔は正確な分銅がなかった時代に、どの実の重さも同じだった「カラット豆」を代わりに使用していたことから、1粒と同じ重さを1カラットと表すようになりました。
2つ目の「C」=クラリティ、クラリティとはダイヤモンドの透明性のことで、よく「キズ」と呼ばれていますが、ダイヤモンドの内部に含まれている「インクルージョン(不純物)」や「クラック(割れ)」などの数や大きさによってランク付けされます。ランクは「FL]・「IF」・「VVS1」・「VVS2」「VS1」・「VS2」「SI1」・「SI2]・「I1]・「I2]・「I3]と別れて「I2」以下のダイヤモンドは宝飾には適さないといわれています。
3つ目の「C」=カラー、ダイヤモンドは無色透明と思われがちですが、色のグレードが下がるにつれ黄色味を帯びてきたり茶色味帯びてきます。
最高のカラーは「D」カラーで「Z」カラーに近づくほど黄色が濃くなってきます。その他にピンクやブルーなどのカラーダイヤモンドも有りますが、「ファンシー・カラー・ダイヤモンド」と呼ばれるものは、小さくてもかなり高額のものが多いです。
4つ目の「C」=カット、カットとはダイヤモンドのプロポーションのことで、基準となるのは58面にカットを施された「ラウンドブリリアントカット」です。ランクは「エクセレント」「べリーグッド」「グッド」「フェア」「プア」に分かれ「グッド」以下ののダイヤモンドは一般的に宝飾用とは評価されません。また日本では「ハート&キュ^ピッド」「3EX」など「エクセレント」以上の評価をしているものもあります。
用途やライフスタイルに合わせて選ぶ
ダイヤモンドに限らずジュエリーは自分のライフスタイルに合わせて選ぶことをお勧めします。
なぜならせっかく高いお金を払っても使う機会がなければ、ただの無駄遣いになってしまうからです。資産として金庫にしまっておくだけなら構いませんが、ジュエリー(装飾品)として買い求めたのであれば使ってあげないと可哀そうです。そのためには自分が持っている洋服やジュリーや時計などと合わせたときのイメージをしたり、シチュエーション(職場や普段通っているお店や場所・今度訪れる先など)をイメージしてアイテムを選ぶことをお勧めします。
そしてよく考えて購入したものならきっとあなたの生活の中で活躍する機会も多くあるはずです。